夜ごとの美女

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2006年 01月 03日

喜代三(Kiyozo)「丹下左膳余話・百万両の壷」(1935年)

矢場の女将・お藤を演じる元鹿児島芸者の喜代三姐さん(1903〜1963)は流石に粋です。他の女優さんがいかにもなメイクなのに比べ、喜代三姐さんは殆ど素という感じで、鹿児島訛りもまんまの演技もまたしかり、です。なんだかほのぼのしますねー。もちろん映画の中で得意の小唄をこれまた粋な三味線で唄っています。ボクも歳のせいかこういうシチュエーションに違和感を感じなくなってきました。
早世の天才映画監督・山中貞雄のこの映画をいまさらボクがくどくど説明しても仕方がないのでやめますが、フランク・キャプラの「或る夜の出来事」(1934)と「オペラハット」(1936)の間にこのような傑作を生んだ山中貞雄がいたことをボクは同じ日本人として誇らしく思います。
それから、大河内“丹下左膳”伝次郎の道場での殺陣も素晴らしい。

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by nightly | 2006-01-03 22:58 | 日本の歌手 | Comments(6)
Commented by kugayama2005 at 2006-01-04 00:38
い〜ですよねえ、ほんと薩摩弁丸出しで、しかし何か江戸のキップ。一種のミュージカルにもなっているわけで。しかし監督もデンジロウ様には参ったとみえて、この後は前進座の俳優群を重用することと相成ったわけでしょうか。なにしろあの大時代な口調は変えるつもりはぜんぜんなかったようで、みなさん台詞の意味が分からず往生したらしい。しかしこの丹下左膳や、黒澤明の「虎の尾を踏む男たち」の弁慶役、あと忠臣蔵とかにはホレボレしますね。脇役の高勢實乗(最初にツボを払い下げられるくず屋)の“極楽コンビ”も強烈。高勢實乗は映画の撮影現場にふらりと現れて、勝手に出演しちゃうんだって。「河内山宗俊」でも美味しい役やってました。・・・ボクは「人情紙風船」よりこっちのほうが好きだな。・・・ところで高勢の極楽スタイルは、黒澤「隠し砦の三悪人」に引き継がれ、それが「スターウォーズ」のロボットコンピを生んだってのは伝説。ジョージ・ルーカスはそうだとは言ってない。
Commented by kugayama2005 at 2006-01-04 03:40
・・・いやあ、面白かった。って見てしまいましたよ。もう夜があけちまう、はよ酒飲んで寝よ。喜代三姐さん、元芸者というのはもしかしてちょっと違ってて鹿児島で13歳の時芸者になり(喜代治)、人気がでて28歳で上京し新橋芸者となる。この映画に出た時は31、2歳で、レコード歌手であったが芸者をやめていたというのでもなさそう。本名、中島嘉子!、鹿児島には中島とか嘉とかいう名前多いのかね?
Commented by nightly at 2006-01-04 23:52
確かに薩摩男だったおやじの妹の亭主も鹿児島出身で中島性であります!
が、嘉はどうかな?
Commented by kugayama2005 at 2006-01-05 02:54
鹿児島における美嘉しゃん系の研究ってしなきゃかんかな。なんせディーテイルに迫る2006年じゃけん。中島嘉子さんの方のレコード調べたら、通称・新橋喜代三、鹿児島三下り・鹿児島小原良節や、日活明治一代女の主題歌で当てたようですね。それから彼女が映画の中でうたうのは、一つは小唄ですが他は違うのでは?・・・なにせディーテイル。
Commented by Ehys ijok at 2007-05-31 03:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by alba beach at 2007-06-17 12:00 x
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