ペギー・リー姐さんの絶頂期にレコーディングされたこのアルバムは、以前紹介した「ベイズン・ストリート・イースト」とともに彼女の作品の中でもとくに名作の誉れが高い。いずれもライブ録音と言うことで愉しさも殊更なのだが実はこの「ビューティ & ビート」は実際のマイアミでのライブ録音の状態が悪かったらしく、完璧主義(?)のペギー姐さんはこれを再度スタジオで録音し直し、それに聴衆の拍手やMCを加えて再現したフェイクなライブ盤だった。で、今夜紹介する紙ジャケット仕様のCDは、よりよい音での再現を可能にするためにスタジオ録音に手を加えることなく制作されている。当然ライブの興奮は伝えられないが、僕一人のための生演奏という雰囲気で何か得した気分になるのだ。
勿論、タイトルの「ビューティ & ビート」は「ビューティ & ビースト(美女と野獣)」からのもじりである。
[ペギー・リー(Peggy Lee)「Peggy Lee」]
[ペギー・リー(Peggy Lee)「Basin Street East Proudry Presents」(1961年)]