駐留米軍の暴行事件というとつい最近の沖縄を思い出してしまうが、この映画の主人公である被告弁護人のギャレット少佐(カーク・ダグラス)は、被告たちを嫌悪しながらも、極刑から救うために衆人環視の中で被害者のカリン(クリスティーネ・カウフマン)の方に落ち度があったかのように証人尋問で彼女を追い詰めていくのだった・・・。
さて、この映画の中で効果的に使われているのがジーン・ピットニーが1961年にヒットさせた同名タイトルの「非情の町」である。が、作曲は実はこの映画の音楽を担当していたディミトリ・ティオムキン。哀愁を帯びたメロディーがカリンの悲劇をいっそう際だたせていて切ない。