2年ほど前、ボクがエディトリアルデザインを担当した、ある遺墨集の出版記念の会で、一度お会いしたことのあるフランス帰りの若き版画家・榎並彩子(1974〜)さんから、個展の案内状が届いていて、そのDMに使われている「時の埃」というタイトルの銅版画に導かれて銀座の中山画廊を、今日、訪ねたのだった。
昭和通りに近い居心地の良いその画廊で、主のような12歳のシーズー、ヨタロウの寝息をBGMに、今時のデジタル時代の流れに敢えて竿を差すように版画というアナログな手法にこだわる表現者・榎並彩子嬢の熱い想いに、おやぢ心は久しぶりにふるえたのだった。
「榎並彩子 銅版画展」は25日までやっています!
因みにすくっと起きていますが、画廊の主(?!)シーズーのヨタロウですぅ。
エッチングを主体にした銅版画や、銅版の代わりに紙のボードを使用した紙版画とか、1版多色刷りの技法とか・・・
これがDMに使われた銅版画「時の埃」・・・敢えてボクなりに言葉に置き換えると、記憶の襞から剥がれ落ち、埃のように薄い皮膜と成り果てた記憶の残滓・・・か?
と言うわけで、秋にふさわしくアートな気分を堪能させてくれた今宵の美女、榎並彩子嬢を、ボクは勝手にこれからも応援していくのじゃ!